園存続への誓いも新たに
奄美和光園で合同慰霊祭
ハンセン病の元患者が入所する名瀬市の国立療養所「奄美和光園」の合同慰霊祭が十日、園講堂でしめやかに行なわれた。
入所者や行政関係者、職員、遺族ら約六十人が参列。昨年十一月以降に亡くなった入所者二人を含む三百四十四柱のみ霊を慰め、入所者の高齢化に伴う園の将来構想立案の誓いも新たにした。同園は一九四三年に開設。現在、六十四人と十三の国立療養所の中で最も少なく、平均年齢も七十九歳と高い。
二〇〇一年のらい予防法違憲国家賠償訴訟熊本地裁判決確定に伴う国の終生在園保障と入所者の高齢化を受け、入所者側は関係機関団体と園を存続させる将来構想を協議中。
慰霊祭で、前川嘉洋園長は「皆様は家族や友人と別れた苦しみや悲しみを乗り越えてこられた。現在啓もうが進んで垣根が取り払われ、市民と交流も盛んですが、これも皆様の生前の力添えは礎となった。入所者を最後まで看るためには医療と介護などができる体制が最低限必要。和光園の将来がより良き方向に進むよう見守ってください」などと述べた。
県、名瀬市など関係団体の代表らに続き、参列者一人ひとりが献花して、み霊を慰めた。さらに納骨堂で手を合わせて安らかな眠りを祈った。
入所者自治会は現在休会中。名瀬市が音頭を取っている将来構想検討委員会の委員で、前自治会会長の作田隆義さん(八四)は「今の和光園があるのはみ霊のおかげ。国は最後一人まで面倒を見ると約束している。園はお年寄りが老後を過ごす環境として素晴らしい。園の歴史を風化さぜず、地域住民と交流を深めるためにも園を国立の医療機関として残してほしい」と話していた。
同検討委の意向を受け、同市と大島郡医師会などはは昨年国立医療機関としての存続に向けて国立長寿検証センター(仮称)を併設するという要望書を厚生労動省に提出している。
地元新聞「南海日日』が伝える。

