「和光園」シンポジウム、奄美市で
将来構想へ”壁”克服促す
「らい」予防法廃止十周年、熊本判決五周年記念シンポジウム(全国ハンセン病療養所入所者協議会=全療協=など主催)が二十八日、奄美市名瀬の国立療養所「奄美和光園」であった。同園の将来構想について「全国十三療養所の中で外来診療の実施など最も条件が整っている。地域に開かれた介護施設として活用すべき」などの提案があった。
「今こそ手を携えて」と題して開かれ、島内外から約百六十人が参加し
た。全療協の宮里光雄会長が「将来構想は入所者の意思が反映されたもの
でなければならない。ハンセン病問題の最終解決を進める上で最大の課
題」と述べ、休会中の自治会再建を強く要請した。
ハンセン病訴訟西日本弁護団の徳田靖之弁護士が基調講演し、「隔離政
策に私たち一人ひとりが何らかの形で手を貸してきたのではないか。その
ことが問われた十年だった」とらい予防法廃止後を総括。将来構想は@統
廃合を許さないA国立医療施設として存続B地域への開かれた施設−など
を原則とし、「実現するには法、政策、差別の壁を克服していかなければ
ならない」と報告した。
パネルディスカッションで宮里会長は「地域にとって療養所は宝。入所
者の意思を大事にし財産として活用していくべき。一般住民を受け入れ
ることには克服すべき課題もあり、双方の努力が必要」と語った。
徳田弁護士は、将来構想を考える上で奄美和光園は最も条件が整ってい
るとし、「外来診療を広げ、入院施設として使える道を目指すとともに、
療養所の高い介護レベルを地域に開放し、デイケアやショートステイとし
て利用できないか」と、国立の医療施設としての存続と介護福祉施設とし
ての活用を提案した。奄美和光園と共に歩む会の薗博明副会長は「地元住民の意向や根深い偏見・差別をどう払しょくしていくかが課題」と問題提起、奄美市市民福祉部の中山茂樹部長は「長寿検証センター誘致に対する国の返事はまだ無い。実現できないことはない。そのためには地元の熱意が大事」などと語った。
隔離政策の被害者の話があり、一九四七年に強制収容された入所者が
「当時は住民に石を投げられるなど外に出られる状況ではなく、人前で生
活しおうとは思わなかった。最近は住民の反応も変わり、私も自信がつい
た」などと語った。また、療養所での生活を体験しているシンガーソング
ライター・宮里新一さんのライブもあった。
*私見ですが!南海日日新聞記事が記載なされてないので、掲示しました。
地元新聞では、一番読者は多いだろうが?何か役所よりに感じらることがしばしばある様に取れるが?私の考えすぎかなー
(地元新聞南海日日)が伝える。